イチローは筋トレ・肉体改造を反対している理由とは?
このページは、イチローがメジャー流の筋トレや肉体改造をなぜ否定するのかについて解説しています。
このあたりは、テキサスレンジャーズのダルビッシュ有とは意見が対立しているのですがそれはなぜなのかについてみていきます。
身長180cm、体重77kgというのがイチローの公式サイズです。野球選手としてはもちろんメジャーリーガーとして、体は決して大きいわけではなく、むしろ小柄な選手といえるイチロー。
しかしながら、メジャーリーグ通算3,000本安打をゆうに超え、アメリカンリーグの新人王・MVPを同時受賞するなど輝かしい実績を持つイチローは、怪我をほとんどしない選手としても有名です。
なんといっても2001年シーズンにメジャーリーグに活躍の場を移してから16シーズンで、故障者リストに入った回数はなんと1回だけです。それも第2回WBCで優勝した2009年に極度の疲労・プレッシャーで胃潰瘍を患った1回だけなのです。
その1回も開幕戦以降欠場が続く中で、結果シーズン通算では140試合以上に出場し、200本安打もきっちり達成するなどイチローの体の強さ、怪我のし辛さは群を抜いているのです。そこまで怪我をしないイチローの秘密は何なのでしょうか。
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イチローは筋トレをしない
イチローは基本的に筋力トレーニングをしないことで有名です。対極的な日本人選手レンジャーズに所属するメジャーリーガー、ダルビッシュ有です。ダルビッシュは2015年シーズンを右ひじのトミージョン手術によるリハビリで棒に振りました。
その1年間のシーズンで体を筋トレで徹底的に鍛え上げました。2016年の夏に従前とは比べ物にならないほどビルドアップした肉体を手に入れました。それもありダルビッシュのストレートははるかに力強さをましたともっぱらです。
それに対しイチローは「野球で必要な筋肉は野球で手に入れることができる」という信念のもと、ウェイトトレーニングなど昨今主流になっているトレーニングはほぼ行わず、練習前後に入念なストレッチをしていることで有名です。
これはイチローの体験によるものです。イチローがメジャーリーグに活躍の場を移した直後、イチロー自身も自らの体の大きさが足りないと考え、筋力トレーニングで体重を増やしました。
しかし、自らの感覚において、体が全く動かないという結論に達したのです。確かにイチローがメジャーでプレーし始めたころ、4月はなかなか調子が上がらず、5月になると急にヒットを量産するという傾向が強くありました。
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イチローとダルビッシュの思考の違い
「ミスターメイ」というあだ名がつくほどで、5月の打率が高かったのです。これは、シーズン前にしあげた筋力が疲労もあり落ちてきてベストな状態に戻ったからであるとイチロー自身は考えています。
なので、極度の筋力トレーニングは野球に逆効果という結論に至ったのです。それに気が付いてからイチローはストレッチをしっかりと行うほか、「初動負荷トレーニング」を積極的に取り入れました。
自身の自宅にも専用の初動負荷トレーニング用マシンを買ったほどです。これにより、非常に柔軟な筋力を手に入れたのです。柔軟な筋力は神経機能の向上を果たし、運動パフォーマンスの向上と怪我しにくい筋力です。
イチローが過度な筋力トレーニングを嫌うのは自身の体験が原因だったといえるのです。そして、イチローはダルビッシュと筋トレに関する論議を起こしたことがあります。
イチロー曰く、野生のなかでライオンは筋トレをしない、筋トレをせずとも日常の動きで必要な筋力がつくからこそ、餌を確保することができるということで、人間もこれと同じ理屈だというのです。
一方のダルビッシュは野球選手として筋力をつけることこそが腱や骨を支えることになりパフォーマンスも上がるということにつながるという理屈です。筋トレには賛否があると思います。
イチローもダルビッシュも間違ったことを話しているというわけではないでしょう。大事なことは、自分の体に合ったトレーニングを行い、無理なく筋力を挙げることが野球上達の近道になるのではないでしょうか。
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