イチローと黒田博樹ってどんな仲なの?
2016年シーズンをもって広島カープの黒田博樹が現役引退を決断しました。
2年前のオフに、ニューヨークヤンキースの年間20億近い巨額のオファーをうけず、年俸5億のオファーをだした古巣の広島に入団したことは大きなニュースになりました。
また、200勝を挙げた黒田博樹にメジャーリーグで活躍するイチローがメールを送ったということも話題になりました。黒田博樹は高校野球の名門、大阪・上宮高校から専修大学に進み、1997年のドラフト逆指名で広島カープに入団しました。
一方、1994年シーズンに日本球界初の200本安打を達成したイチローは、すでにオリックスブルーウェーブの超スター選手でした。もともとこの2選手に共通の接点はありませんでした。
さらに黒田博樹が所属したセ・リーグとイチローの所属するパ・リーグは当時、今のような交流戦もなくシーズンで対戦が実現することはありませんでした。そんな二人が同じチームでプレーをする機会が2006年にやってきました。
当時黒田博樹はおしもおされぬ広島カープのエースで、初めて開催されることがきまった野球の世界一決定戦、WBCの日本代表としてイチローとともに選ばれたのです。しかし、残念ながら本戦前に黒田博樹はチームを離れることになるのです。
NPB12球団選抜との練習試合の際に、当時ソフトバンクホークスに所属していた大村選手の打球を受け、負傷してしまったのです。結果、イチローとの交流は深まらないままでした。
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日本では接点のないままメジャーへ
その後、黒田博樹もイチローの後を追い、2008年からメジャーリーグ、ロサンゼルスドジャースに入団します。ここでもイチローと黒田博樹が所属するチームはリーグが異なり、ほとんど対戦する機会がありませんでした。
唯一2009年の交流戦でドジャースとマリナーズが対戦した際に、イチローと黒田博樹は対戦する機会がありました。そんな二人の仲が急接近したのが2012年シーズン途中からです。
イチローがシアトルマリナーズから当時黒田博樹が所属するニューヨークヤンキースに移籍してきたのです。当時のイチローはメジャーリーグ移籍後重ね続けたシーズン200本安打が途切れ、衰えが指摘される状態でした。
そのために、チームでスタメンを確約される立場ではなくなっていたのです。しかし、同じチームに所属したことで、黒田博樹とイチローはそれぞれの野球に対する真摯な取り組みでお互いを認め合い、尊敬しあう仲になっていったのです。
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イチローが黒田博樹を認める
黒田博樹は、イチローが常時スタメンで出ない立場ではなくなっても、常に同じ準備をし、試合に臨む姿勢に感銘をうけました。一方、イチローはメジャーリーグ、特にヤンキースで中4日で投げ、ゲームを作り続ける黒田のことを認めたのです。
イチローは黒田博樹に対し、「やろうとしていることを淡々と準備し続ける投手だからこそ、勝たせたいと思う投手」と評しています。イチローのそんな思いもあってか、黒田博樹は地区優勝を遂げたチームで16勝を挙げることができたのです。
この言葉からもイチローは黒田博樹のことを認め、仲のいいチームメイトの一人として評価していたことがわかります。2016年、黒田博樹に関係する大きなニュースは黒田博樹の日米通算200勝達成と現役引退です。
その両方の機会で、イチローは真っ先に黒田博樹にメールを送り、激励やねぎらいの言葉、ときには冗談を交えて黒田博樹のことを気にかけてきました。来シーズンからこの両者は立場がかわります。
しかしながら、立場が変わってもお互いがお互いを尊重する仲にかわりはなく、イチローが現役を引退することになるその時には、真っ先に黒田博樹がイチローにねぎらいの言葉をかける、そんなことがニュースになるのではないでしょうか。
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