イチローの体重が変わらない理由とは?
このページは、イチローの体重が変わらない理由についてお伝えしています。
ストイックな部分とそうではないところが見え隠れするその理由についてみていきましょう。
昨今のプロ野球では、体重の増加、体を大きくすることが非常にブームになっています。例えば、楽天の2015年ドラフト1位ルーキーのオコエ・瑠偉は入団時の体重88キロから2月のキャンプでは94キロになりました。
さらにシーズンを通して2軍に帯同する期間が長く比較的体を強化する時間が長かったためか、秋季キャンプでの練習試合では軽く100キロを超すかのような体格になっています。
今まで武器になっていたスピードはもちろん、外国人助っ人並みのパワーを手に入れたようです。また、西武の左腕エース、菊池雄星も入団してからしばらくは肩の痛みに苦しみました。
しかし、ここ2シーズンは大幅な筋トレ、増量の成果で高校時代から10キロ以上重くなり100キロに近い体重となっています。このようにプロ野球ではウェイトトレーニング全盛の時代となっています。
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ダルビッシュ発の筋トレブーム
各選手ともウェイトトレーニングを重点的に行うようになっているようです。これは、今から6年ほど前に、現在メジャーリーグ・レンジャースで活躍するダルビッシュ有が大きなトレンドを作ったといえます。
ダルビッシュの場合、効果的な筋力トレーニングの方法を学んだだけではなく、栄養学の観点から食事・サプリメントの効果を見直して、シーズンオフだけで10キロ以上の増量に成功しました。
結果、2011年シーズンは18勝と圧倒的な成績を上げてメジャーリーグに渡ったのでした。メジャーリーグ流の筋力トレーニングには功罪両面があると考えています。
ダルビッシュ有の例はまさに成功例ですが、直近では巨人の澤村が筋トレによる増量が裏目に出た例といえます。澤村はオフシーズンに肩回りの筋力を徹底的に強化し、ストレートの球速・球威の増大に勤めました。
結果として肩の部分には多くの筋肉を得たのですが、肩が回りづらくなってしまい、可動域に影響がでたというエピソードがあります。また、2002年シーズン肉体改造をアメリカでした清原和博の例では、結果怪我のしやすい体になりました。
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イチローの体重が変わらない理由
それに対して、プレーを続ける中で体重がほとんど変わらない選手がいます。それがイチローです。イチローは2016年シーズン終了時点で、日米通算安打が4,257本に達し、世界最高のヒットメーカーとして活躍しています。
しかし、メジャーに行ってからもあまり体重に大きな増減はなく、ダルビッシュのように体を大きくすることがなくとも確実に毎年ヒットを積み重ね大きな記録を作ってきました。これにはイチローの経験に基づくある考え方があります。
それは、「体重を増やすことは必ずしもプラスにならない」ということです。イチローはメジャー移籍後、一度3キロの増量をしたことがあります。しかし、その3キロが増えただけで体が全く思うように動かなかったということがあったようです。
そのほかにも、筋トレをしすぎることで4月は体が動かずヒットがあまりでない。その結果、体に疲れがたまってきて体重が落ちてきた5月になると急にヒットを多く打つようになったという出来事がありました。
このことからもイチローの活躍と体重維持が必要十分条件になっていることがよくわかります。野球選手に必要な筋力は、野球をやっているだけで十分獲得できるというのがイチローの考え方であり、体重が変わらない大きな理由の一つです。
体の大きさ、筋力等にかぎらず、使いやすい体を磨き上げ、自身の体と正面から向き合うことで体に異変が起きたときに感知しやすくなるなど、プラスアルファのメリットもあるようです。
最終的には自分の体のサイズに合った体重は何キロなのか、それを総合的に判断するのがプロ野球選手の仕事の一つではないでしょうか。
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